不動産投資を考える時に、物件の利回りに振り回されてしまう人は少なくありません。目安は物件によって異なるものの、だいたい年4~5%というのが相場です。これは表面の数字であり、実際に理解するには貸借対照表を組み立ててみると良いでしょう。貸借対照表というのは企業などの財務諸表の一つですが、1枚の紙の左に資産、右に負債と資本が書いてあるデータ表です。会社の資産と負債のバランスが一目でわかるのでバランスシートと呼ばれますが、これを自分の投資にも活用することができます。たとえば不動産の購入資金を月々のローンで支払うと、そのお金はなくなってどこかに行ってしまうのではなく、資本に充当されていることがわかるようになります。株式でも自己資本比率が高い会社のほうが健全でしょう、それは自分の不動産投資にも同じく言えることです。もちろん、購入した不動産がきちんと資産として機能していることが大前提ですので、優良な不動産を持つことが重要ですが、見るべきは利回りだけはありません。自分の投資の財政状況をきちんと診断することが大切です。